フィリピン不動産事情 マニラ編(2)

フィリピンは現在、
東南アジアで随一の経済成長を
遂げている地域であるが
その多くの部分は海外へ行って
外貨を獲得してくる出稼ぎ労働者に
よってもたらされている。

従って首都のマニラでは
主にそうした出稼ぎ帰りの人たちを
対象とした新築コンドミニアムの建設が
盛んなのである。

なので
ある程度将来の需要を
見越して建てられていて、
必ずしも現在の賃貸需要に
合っているものではないということを
理解しなければならない。

建設計画時に販売し
ローンのように少しずつ支払い
数年後の完成時に残金を払って
物件の引渡しを受ける、

「プレビルド物件」

が多いのはそれを如実に表している。

ほとんどフィリピンの現地人の
所得水準はまだ低いので
そうしたハイスペックの新築物件を
賃貸するのは現地に駐在している
外国人が主な対象だ。

「だから賃貸需要は限られている」

というのは現地の不動産仲介で
長いキャリアをもつ屋良氏の言である。

つまり
マカティやパサイなどを
含むマニラ都市圏のコンドミニアムは
この経済成長が続くとすれば
現地人の所得水準の上昇とともに
値上がりしてキャピタルゲインが
取れる可能性は大きい。

だがエグジットするまでの間、
通常は自分の持ち家のある現地富裕層や
外国人駐在員への賃貸に出せるのは
ごく一部である、ということらしい。

開発が盛んなマニラの
コンドミニアムは出稼ぎ労働者など
将来の潜在的富裕層だけでなく、
海外に住む外国人にも盛んに販売されている。

現地を訪れずに売買契約書を
結んでしまうケースも少なくない。

むろん、デベロッパー側としては
需要予測と実需の間に生じるズレを
埋める外国人への購入はありがたい。

だからかどうかわからないが
コンドミニアムの購入は資本規制の
制限を受けずに外国人が100%の
オーナーになれる。

ところがその際にとくに
賃貸見込み等についての楽観的な
観測をもとにセールスが行われる現状に
氏は首を傾げている。

買う前のひと言
相談してくれれば教えてあげるのに。。

そう言いたげであった。

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投資家として、そしてFA(ファイナンシャルアドバイザー)として海外で20年間生き抜いてきた玉利将彦が独特の視点から語る海外投資の極意

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