ドサ回りアジア、香港勤務時代(3)

アジアでの営業を担当して、
各国のマーケットの大きさ、
所得水準などの環境は国によって
随分違うというのを知った。

実際に経験するまでは、
何となく各国の市場規模は
その国の面積や人口に比例するような
イメージを持っていたが、
各国の売上規模は大きい方から順に
香港、台湾、シンガポール。

人口は多くても
中国やインドネシア、
フィリピンなどは下位。

思い描いていた
イメージとは違っており、
それぞれの国のマーケットの
事情は様々であったが、
ひとつだけ各国に共通しているものがあった。

それはどの国の代理店も
中国人が経営しているということ。

タイもフィリピンもマレーシアも
現場で働く大多数のスタッフは
タイ人、フィリピン人、マレー人である。

だが、いざ商談、というときになると
経営陣の華僑がスッと出てくるのである。

どの国でも一番多いのは現地人である。

民主化されている東南アジア諸国は
大統領や首相、議員などの政治の中枢も
ほとんど現地人で占められている。

(シンガポールだけは少し様相が違う)

ところが経済の部分だけは
華僑、つまり中国人が牛耳っていた。

そして彼らは一般人とは
分断されたいわば特権階級である
現地人政府の上層部と個人的な関係で
巧みに結びついている。

人口の多くを占める現地人の
一般市民の反感を買わないように
ひっそりと、経済的に支配していた。

ある意味、何もかもが
日本と、そして中国本土と違う
システムで動いてはいる。

だが本質は

「中国人が制御している」

それが東南アジアだった。

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投資家として、そしてFA(ファイナンシャルアドバイザー)として海外で20年間生き抜いてきた玉利将彦が独特の視点から語る海外投資の極意

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