投げる新聞社オーナー 垂石洋昌(3)

社長1人、社員2人、
再び小さな所帯に戻って再出発。

ところがそこに
もうひとつの危機が訪れていた。

「ぽけっとページ」

の発行を開始した頃、
現地に住む日本人向けの
雑誌媒体はごく少なかった。

ところが
それから5〜6年を経て
中国で働く日本人の数は激増、
彼らに向けたフリーの雑誌、
新聞などが雨後の竹の子のごとく
発行されるようになっていた。

中国の日本人向け広告市場は
過当競争に陥っていたのである。

北京、上海、広州、香港。

こうした大都市には、
現地に根付いて週刊や月刊で
発行されている雑誌が数種類ある。

当然、そうした媒体は
毎週のように顧客のもとを訪れる。

1年に1度しか顔を出さない
彼らの営業スタイルではもはや
太刀打ちができなくなっていた。

合併の失敗で有り金を失い、
ライバルとの不利な競争に晒され、
頼みのビジネスも風前の灯火(ともしび)

すべてを畳んで日本に帰ろうか。。

と考えていた彼に1人の社員が進言する。

「香港で週刊の新聞を出しましょう!」

・・・
・・・

金策がつかないことはない。。

・・・

しかし、
毎週数万部の新聞を発行するとなると、
その発行コストは1年に1度発行する
電話帳とは比較にならない。

すでに先行者のライバルもいる。

失敗すれば今度こそペチャンコになる。。

・・・

だが香港と広東を含めた
華南地区1カ所に集中して営業をかければ
なんとか採算ベースに乗るかもしれない。
電話帳もこの地区だけなら必ず利益は出せる。

・・・

彼は考えた末に決断する。

2006年、
香港在住日本人向け週刊新聞、

「ぽけっとページWeekly(PPW)」

創刊。

140720ppw

紆余曲折、営業マンの血と汗に
まみれた末に8年の歳月を経た今では
香港在住の日本人に知らぬ者の
なくなった情報誌の誕生である。

海外資産運用メールマガジン【国境なき投資戦略】

投資家として、そしてFA(ファイナンシャルアドバイザー)として海外で20年間生き抜いてきた玉利将彦が独特の視点から語る海外投資の極意

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