2002年頃
「属地主義」と「属人主義」
という存在を知ったことにより
僕に起こった発想の転換。
世界には
190カ国以上の国家があるが
納税の科目や税率はさまざまである。
例えば
日本の所得税の最高税率は所得の40%である、
その他に地方税として10%の住民税がかかるので
合計50%ということになる。
仮に年収(課税所得)が
3,000万円あったとしたら、
ざっくりと1,500万円しか
手元に残らない計算になる。
一方、
香港の所得税の
最高税率は所得の17%である。
同じ3,000万円の
収入があるとしたら納税額は510万円、
2,490万円が手元に残ることになる。
手取りの差は実に約1,000万円にのぼる。
投資にかかる税金も違う。
株式取引をして
売却益(キャピタルゲイン)が出れば
日本の場合はその利益に対して20%の税金がかかる。
ところが香港ではこの税金はない。
例えば
1,000万円の株を購入して
10%の値上がりすれば利益は100万円。
香港居住者であれば
この100万円がまるまる手に入る。
ところが
同じ10%の売却益があったとしても
日本に住んでいれば80万円しか手に入らない。
逆に香港居住者と
同じ手取りを目指すならば
12.5%の値上がり、125万円の売却益が
なければならないということになる。
苦心して数パーセントの
利回りを向上させるよりも
税率の低い地域に移住する方が
はるかに合理的だ、
ということに気づいたのだ。
僕が永住権を取得して
香港での生活を選んだ主な理由はそれである。