チャンスは続かない。そしてそれを逃したら大抵二度とは戻らない

「Japan Rail Pass(ジャパンレールパス)」

というJRの乗車券がある。

外国人が日本を
旅行するときに使われる
乗り放題の乗車券である。

例えば新幹線
(のぞみやみずほなど一部の車両を除く)
を含むJRの7日間乗り放題の
ジャパンレールパスは30,000円程度で買える。

新幹線で
東京、大阪を往復すれば
だいたいそれぐらいの運賃がかかるので
かなりお得な乗車券だ。

日本をつぶさに旅して回る
外国人バックパッカーなどにとっては
非常にありがたいチケットだろう。

おそらくJRも
そういう人に使用してもらうことが
このチケットを発売した目的だったろうと思う。

このジャパンレールパス、
通常日本人は購入できないが
実はわずかな例外がある。

それは海外永住者の
日本人はこのチケットを
買えるということ。

日本在住の日本人や
海外在住でも永住権を持っていない日本人は
ジャパンレールパスを買うことはできないが、
日本人でも永住権を持っていれば
それが許されていたのである。

なぜそうなっていたのかはわからない、
が私も永住権を持っているのでこれを買うことができる。

日本出張時には
大阪や名古屋、福岡など
あらゆる場所を訪問するので
ジャパンレールパスはとても重宝する。

3年ほど前に
その存在に気づいてからは
かなり利用させてもらっている。

そのジャパンレールパスは
2017年3月31日をもって
日本人海外永住者への販売を停止するらしい。

個人的には残念であるが、
利用できなくなるものは仕方がない。

「投資移民ビザ(CIES)」

はかつて存在した
香港の居住ビザである。

海外からの投資を
促進するために2003年に
香港政府によって導入された。

投資移民ビザも
就労ビザ等他のビザと同様、
ビザ取得後に香港IDカードの
発行を申請でき、

そのIDカードを
7年間維持すれば永住権を
申請することができる。

2003年の
投資移民制度導入当時の
ビザ発給基準は、

1.650万香港ドル以上の投資が必要
2.香港当局で認めた投資商品及び香港の不動産が投資対象

ということであった。

2010年10月に
制度が改訂されて、

1.1,000万香港ドル以上の投資が必要
2.香港当局で認めた投資商品が投資対象(不動産は除外)

となった。

なぜ改定されたかというと
より自由社会に近い香港の居住権を求める
中国本土の富裕層がこの投資移民ビザに
殺到したからである。

650万ドル
(現レートで約9,000万円)
程度の金額は中国のお金持ちには
それほど大きなものではない。

その金額で
香港に不動産を購入すれば
居住権がもらえるのなら
彼らにとってこんなに得な取引はない。

かくして
2000年代半ばから
香港の不動産価格は高騰した。

事態を憂慮した香港政府は
2010年の改定に踏み切ったという経緯だ。

しかしそれでも
不動産の高騰は収まらなかった。

投資額が
1,000万ドルに上がろうが
不動産を除外しようが
中国の富裕層はやってくる。

そして移住後に住む家を買う、
さらに高騰しているのならと
ビザ取得のための1,000万ドル以外の
お金で不動産投機に走る。

そんな状況の中、
香港で生まれた若者たちは
家を買えなくなった。

家がなければ結婚だっておぼつかない。

そんな不満が
2014年の香港大規模デモの背景にある。

2015年1月、
香港政府はCIESを廃止した。

中国人あるいは外国人にとっては
香港に投資をすることにより
移住する道は閉ざされたのである。

先月は中国シンセン(※)で
中国銀行をはじめとする
大手銀行で中国非居住の
外国人の口座開設がほぼできなくなった。

※上海など中国の他の都市では
まだ外国人が口座を持てるという情報はある。

4、5年前は
中国本土の銀行で人民元の
長期定期預金をすると5%以上の利息がついた。

さらに人民元は
2005年から2015年まで
為替が上昇し続けていたので、
定期預金というもっとも安全な運用ながら
日本円ベースでは10%以上の利回りが
取れる非常に有利な投資だった。

現在は金利も為替も
下落傾向にあるので以前ほどの旨味はないが、
再びそれらが逆に折り返したとしても
中国に居住していない外国人は参加することすらできない。

チャンスは永遠に続かない。

興味があるならそれは
今すぐ掴んでおかなければならないのだ。

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投資家として、そしてFA(ファイナンシャルアドバイザー)として海外で20年間生き抜いてきた玉利将彦が独特の視点から語る海外投資の極意

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