ブックメーカーアービトラージの話(1)

「ブックメーカーアービトラージ」

という運用手法がある。

数年前に
投資案件のような形で展開されて、
多くの人が損失被ったことが問題になり、
一部投資家の間ではネガティブな印象を持って
受け止められているようだ。

しかし本来のそれ自体は、
さしたる問題もないお小遣い稼ぎの
ようなものなのである。

イギリスには
ブックメーカーといって
様々なスポーツや選挙結果、
ノーベル賞など有名な賞の受賞者予想、
その他人々の関心のあることに
対して「賭け」を主催する会社がある。

ブックメーカーによる
ギャンブルの開帳はイギリスでは合法、
いわば政府公認の民間賭博業者といえる。

実際イギリスには
たくさんのブックメーカーがあり、
それぞれの会社が同じスポーツの試合の
賭けを主催することも多い。

例えば、

「イングランド代表 VS 日本代表」

のサッカーの試合などが
賭けの対象になるのわけである。

ところが
個々のブックメーカーは
それぞれ別々にこの賭けの
参加者を募っているので、
同じ試合にかかる

「オッズ(掛け金に対する配当の倍率)」

が微妙にズレることがある。

例えば、

ブックメーカーAでは、

イングランド代表勝利のオッズが1.5倍
日本代表勝利のオッズが3.5倍

のとき、
同時にブックメーカーBでは、

イングランド代表勝利のオッズが1.30倍
日本代表勝利のオッズが4.00倍

ということがあり得るのだ。

この場合、ブックメーカーAで
イングランド勝利に100ドルを賭けて、
ブックメーカーBで日本勝利に37.5ドルを
賭けたとする。

合計の掛け金は137.5ドルである。

もしイングランドが勝てば、
ブックメーカーAのポジションから
USD150の配当が受け取れる、

もし日本が勝てば、
ブックメーカーBからやはり
USD150の配当が受け取れる、

ということになるのである。

どちらが勝っても
12.5ドルの儲けが確定しているのだ。

同じ試合に対する賭けなのに
ブックメーカーが違うために生じた歪み。

こうした歪みを利用して
確実な利益を出してゆく取引、
これをアービトラージ(裁定取引)という。

ただ実際は多くの
参加者がこのことを知っているので、
仮に上記のようなオッズのズレが出たとしても
皆が一斉に同じ賭け方をすることになる。

オッズは賭ける人の数が
増えると下がってゆくので、

例えばイングランド勝利への
賭けが集まるブックメーカーAでは
イングランド代表勝利の
オッズが1.5倍から1.4倍に下がり、
日本代表勝利のオッズが3.5倍から3.75倍に
上がったりする。

一方日本勝利への
賭けが集まるブックメーカーBでは
日本代表勝利のオッズが4倍から3.75倍に下がり、
イングランド代表勝利の
オッズが1.3倍から1.4倍に上がったりするので、
最終的には両者のオッズの差がなくなって
利益が取れる状態が終わる。

ブックメーカーアービトラージは
こうしたオッズのズレいかに早く見つけて
素早く二つの賭けを成立させるかが
鍵となる勝負なのである。

実際この手法による
稼ぎ方は欧米では一般的に普及していて、
オッズのズレを自動で探すシステムも
開発されており料金を徴収して
情報提供している業者(アラートサイト)も
あるぐらいだ。

海外資産運用メールマガジン【国境なき投資戦略】

投資家として、そしてFA(ファイナンシャルアドバイザー)として海外で20年間生き抜いてきた玉利将彦が独特の視点から語る海外投資の極意

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