思ったよりずっと身近なヘッジファンド

「デットエクイティスワップ(DES)」

DESは負債と資本を交換する
という企業の業務改善手法のことで
正式英語名を「Debt Equity Swap」という。

例えば銀行がある会社に
10億円融資していたとする。

ところが会社は業績不振のために
その10億円の返済が不能になってしまった。

一部でも
回収しようとすれば
会社は経営に行き詰まる。

倒産してしまえば
多額の融資が焦げ付くことになる。

そんなとき、
銀行は10億円を
返済してもらったことにして
その金額を会社に投資(増資)したとする。

すると会社の
貸借対照表(バランスシート)から
返済義務のある債務が減り、
返済義務のない資本が増え、
自己資本比率が一気に改善して
再建へのチャンスが訪れる。

目論見通り業績が改善して
利益が挙がるようになれば
銀行はその株を会社へ譲渡するなどして
資金の回収を図ることができる。

この措置のために
会社が劇的な成長を遂げ、
上場するようなことがあれば
株価が急騰してより多くの利益を
得られることもある。

再建に失敗すれば
銀行はやはりその資金を
失うことになるが、
債務と資本を交換することにより
銀行は回収の、会社は再生の
機会を探るものとして有効なスキームである。

このDESをヘッジファンド
が運用する場合は、主に行き詰まった
上場会社をターゲットとすることが多い。

銀行は往々にして
自らDESを組むより、
今少しでも資金を回収したいと
考えることがある。

決算などが迫っていて
不良債権として持ち越すより、
低い価格でも債権を誰かに譲渡して

「損切り」

をしたいケースも少なくないのだ。

例えば銀行は
その上場会社に50億円の債権がある、
そしてその会社はそのために債務超過に
陥っていて株価も超安値であるとする。

そんなときに
ヘッジファンドが簿価50億円の債権を
銀行から5億円で買うと銀行は
45億円の損失を計上して決算ができる。

5億円で50億円の債権を買った
ヘッジファンドがDESを適用する。

ただDESは会社法により
債権は第三者委員会などが判断した
時価でしかできないので50億円全額を
株式に変換することはできない。

ここでは例えば10億円分を
その上場会社の株式に転換できたとする。

この時点でヘッジファンドの
バランスシート上には10億円の株式と
実際の価値は低いが額面上は40億円の債権が載る。

そこでヘッジファンドは
その40億円のうち30億円分の
債務を棒引きにする。

するとターゲットの
上場会社のバランスシート上には
30億円の営業外収益が出て同時に
債務超過を解消できた。

倒産寸前だった会社が
債務超過を解消して一気に黒字決算ができた、
というニュースが駆け巡り低空飛行だった
株価は一気に3倍になった。

ヘッジファンドが投じた
5億円は30億円の株式と
株価の回復した会社向けの
10億円の債権に変貌を遂げた。

あとは株価を下げないように
注意深くその株式を市場で売却し、
最初の5億円を出した投資家に分配する。

そのまま会社が再建に
成功すればさらに10億円の
債権回収も実現可能である。

投資家にとっては
最終配当のボーナスになる。

ジョージソロス率いる
ヘッジファンドが通貨攻撃を
仕掛けたためにかつては世界を席巻した
イギリスの通貨ポンドが暴落した。

ヘッジファンドが
アジア通貨危機を引き起こし
タイ、インドネシア、韓国などの国家が
IMF(国際通貨基金)の支援を
受けなければならないほどのダメージを負った。

サブプライム問題に端を発する
リーマンショック、世界金融危機の
背後にもヘッジファンドの暗躍があった。。

そんな話を聞くと、
コンピューターのような頭脳を持った
天才集団が巨額の資金を操って巨利を貪る、
というような何やら得体のしれない
怪物でもあるかのような印象を受けるが、

「ヘッジファンド」

とはそもそも単に、
私募によって投資家から集めた運用資金、
あるいはその運用者、という意味である。

タックスヘイブンに
設立されたオフショア法人や、
適格機関投資家という
プロの投資家が入った合同会社などは
50人までの少人数の資金を集めて
投資活動を行なうことができる。

それがヘッジファンド。

確かに
大きな資金を動かして
世界を揺るがすような巨大な
ヘッジファンドもある。

だがそれはごくごく少数で
数億円単位の資金でDESのような
手法を使って案件ごとに勝負をかける
ヘッジファンドが大多数を占めるのだ。

50人の投資家が
1人平均2,000万円出資すれば
10億円の資金が集まる。

出資者の中には数千万、億単位の
資金を出せる人もいるだろうから、
少ない人は数百万円でも参加可能だ。

10億円の資金と
的確な情報があれば
上記のDESのような合法的手法を駆使して
M&Aを絡めたハイリターンの投資スキームを
組むことも充分に可能なのだ。

先月私が加入した「藤原塾」

そうした手法を
学びながら実践して行く
画期的な場である。

ぜひ1人でも多くの人が
入塾審査に合格して、
その世界に触れて欲しい。

【藤原塾】金融工学のビジネススクールのお申し込み
http://www.borderless-investment.com/fujiwara.html

海外資産運用メールマガジン【国境なき投資戦略】

投資家として、そしてFA(ファイナンシャルアドバイザー)として海外で20年間生き抜いてきた玉利将彦が独特の視点から語る海外投資の極意

お名前(姓)
お名前(名)
Eメール

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

海外資産運用メールマガジン【国境なき投資戦略】

投資家として、そしてFA(ファイナンシャルアドバイザー)として海外で20年間生き抜いてきた玉利将彦が独特の視点から語る海外投資の極意

お名前(姓)
お名前(名)
Eメール